「……くん?…阿久津君!」
どこかで聞いたことがあるような声が聞こえ、体を揺すられる。まだ眠いのになぁなんて思いつつ目を開けると、見たことがあるような無いような女の人が俺を呼んでいた。
………誰、だっけ?
「阿久津君だよね?こんなとこでこんな時間まで寝てたら、さすがに風邪引くよ?」
赤いリボン…。二年生か。
俺の名前知ってるってことは、やっぱり知り合いってことだよね?
「あの…。誰ですか?」
今の疑問をぶつけるように単刀直入にそう尋ねると、彼女は一瞬面食らったような表情を浮かべた。そして、優しい笑みをこぼす。

