「お前さ、一年のクセに調子こいてんじゃねーよ。」 …調子になんて乗ってない。 「入学早々、何その髪の色。俺たちをナメてんの?」 …ナメてるわけじゃない。 「超目立つし、ウゼー。」 …好きでこんな髪なワケじゃない。 ホントに入学早々、テニス部の三年の先輩たちから、ありがたくもないお言葉をいただいた。 生まれつき、薄い色素で金色っぽい髪。小さいときからの俺のコンプレックス。 俺だってこんな髪大っ嫌いなのに、どうしても目立つこの髪。どうしてこんなにも、文句を言われなきゃならないのかな?