「そっか!頑張ってきな。」 「はい。」 自然と離された右手。俺はゆっくり立ち上がり、軽く付いたゴミを払うと、彼女に背を向けた。 「あ。もう、サボリはダメよ。ま、授業がめんどくさくてサボったあたしに、人のこと言えた義理はないけど。」 思い出したように発された言葉に、苦笑いがこぼれる。確かに大崎先輩にサボリっていうのは似合わないけど、そんなくだらない理由だったのか。 真面目そうで意外と大胆なことするんだな、なんて少し感心してしまった。