<短編集>僕らが君を好きな理由【更新停滞中】


さしのべられた右手を、自分の右手でそっと握る。俺より先に屋上に来ていたからか、大崎先輩の手は少し冷たかった。


「人に頼ることも、一つの勇気だよ。」


そう言って大崎先輩はまた、にこっとほほえんだ。
でもにこっとほほえまれると、何て言ったらいいのかわからなくなる。じっと見られてると視線が合わせられず、目が泳ぐ。

そんな俺の様子に気がついたのか、大崎先輩は続けた。


「あたしみたいに悩んでる子、ほっとけないでしょ?」


彼女の言葉に、俺は小さくうなずいた。