「…わかるわけないでしょ。だってキミ、あたしに話してくれたワケじゃないし。聞いてほしけりゃ話せばいい。わかんねーだろとか言って他人にあたるくらいなら話せ!その口は飾りなの?」
俺より少し小さい背で、じっと俺を睨む。強まった口調と正論に、反論する余地はなかった。
「ツラいなら話しな?あたしでいいなら、いくらでも聞いてあげる。自分に詰め込みすぎたら、キミが壊れちゃうよ?」
さっきとは一変した穏やかな表情を彼女は浮かべる。でも、確かに俺は今まで、自分の気持ちを誰かに相談なんかしたことなかった。それに、しようとも思わなかった。
人に弱みを見せるのが、たまらなくイヤだったから。

