どれくらいの間、そうしていたのか?

全く白くならない街を見渡して、彼女は小さくため息を吐いた。

「真っ白になったら、綺麗なのに…」


彼女は景色に背を向けるとエレベーターに足を進めた。

ガラスに、彼女の手の形が白く残った…