7年目の浮気

カタン。

「あれ、篠原さん?」


ドアを開けたのは加藤だった。


「加藤くん…。」

「いらっしゃい。加藤。
今日マリカちゃん、来てくれたんだ。」


加藤の顔色が驚きから途端に曇った。


「なんで山本、篠原さんを下の名前で呼んでんだよ…。」

「まあまあ、座れ。
何にする?ビールか?」


加藤は茉莉花の隣にどかっと座った。


「ビール。…馴れ馴れしい奴だな!全く。」

「そんな機嫌悪くすんなよ。
なんか食うか?」


茉莉花は2人のやりとりを隣で見ていた。

わたしは真面目で…つまらない女。