心臓が止まるかと思った。 急に、君が目の前に、 現れたんだと思ったんだ… でも違った。 君にとてもよく似ていたけど… 話し方も。 しぐさも。 笑い方も違った。 そんな彼女の第一声。 「あの…桜は好きですか?」 突然何かと思った。 桜は嫌い。 これが俺の答え。 君を映す桜なんて、 好きにはなれないから… 君は何処? 君以外のものなんて、 何ひとつ俺には見えない。