俺がはめないと
無理だよな。

「包帯が取れたらつけてあげる」

「つけてね」

言った言葉が出てくる。

そして一緒に涙が
出てくるんだ。

包帯が取れても
付けれなかった。

香澄の指につけてやりたい。

香澄帰ってきてくれ

俺の傍にいてほしい。

俺は香澄が居ないと
本当に生きていけない。

「たろ~~~~~」と

何だか聞き覚えのある
声が聞こえた。

俺は香澄を思う気持ちで耳まで
おかしくなった。

けれどもう1度、

「たろ~~~~」

声の聞こえた方に振り向くと
待ち焦がれていた人がいた。

・太郎サイド終わり・