・太郎サイド・

卒業式も終わり、
先生たちに
最後のお別れをした。

そして家に帰る時
直ぐに帰らなかった。

いや帰りたくなかった。

あの学校を香澄と一緒に
卒業できなかった事が
俺の胸を締め付ける。

俺は指輪を渡した
海に来ている。

香澄と別れてから
1度も忘れた事はなかった。

毎日泣いてる俺を見て、
オヤジや母親は、
一応お見合いを持ってきた。

けど全て断った。

俺には香澄しか考えれない。

俺はいつでも持ち歩いている
指輪を出した。

手を怪我していて
はめれなかった。

手が治ったらはめると、
約束をしたのに
出来なかった。