恋*クル〜2nd〜



「マジで……、どんだけ自己チューなんですか」



ソファに腰を下ろした信一くんは、あたしを見るなり呆れたように言った。



「……実は、武人と気まずい雰囲気になってさ」

「アニキと? で、別れるんですか?」



深刻なあたしとは対照的に、信一くんは目をキラキラさせながら、テーブルに身を乗り出して聞いてくる。



「……なんでそうなるわけよっ!?」



頭にきて、あたしは信一くんの顎をがっつりと掴み上げ、左右に勢いよく振り回す。



「ひっ、ふっ、ふみまへ……」



“すみません”と謝ったところで、あたしは信一くんの顎から手を放した。