月曜日は、朝から憂鬱―― なぜって。 講義のすべてが必修科目で、武人と市橋くんのバトルが勃発する日だから。 「梓ちゃん、今日の晩飯は何がいい?」 梅雨時の湿気のこもった講義室。 締め切った窓の外に広がる、どんよりとした雲。 それをぼんやりと眺めていたあたしに、ヘタレ男を演じる武人がヘラヘラした顔で訊いてくる。 「………」 思わず、武人の唇へと目がいってしまう。 そのまま視線を落とせば、Tシャツの袖から筋肉質の二の腕が僅かに見える。 「梓ちゃん?」