いつかは乗り越えていくものなんだから。

これをきっかけにして、武人との関係をもっと深いものにしていきたかったから。


あたしは“大丈夫だから”と、懇願するようにして言った。



「次からは痛くないと思うよ。……たぶん」



避妊具の始末を終えた武人がベッドに潜り込み、あたしを優しく抱きしめながら言う。



「……“たぶん”?」

「うん、“たぶん”。女のからだなんて、よく分かんないけど……」

「あんた、意外と無責任なのね」

「無責任って……、俺ちゃんと避妊しただろっ?」

「……だから。そうじゃなくて」