恋*クル〜2nd〜



「――江田……」



吸い込まれそうなほどに澄んだ、色素の薄い瞳。

真っ直ぐに見つめられ、あたしはドキドキしてしまって視線をそらす。


広い広い、大講義室。

真剣な顔で講義する教授。

無駄話ひとつせず、黒板に書かれた内容をノートに書き写す学生。


そんななかで、あたしと市橋くんの間にだけ変な空気が流れている。



「俺は絶対に、おまえを落としてみせるからな」

「……やっ……、あの……っ」



あまりにも真剣な表情で言うから……。

あたしは、さっきみたいにきっぱりと拒否することができなかった。