「……バレた!?」 「――うん」 真千子の勤務する会社がお盆休みに入って。 それを機に、あたしの部屋に麗と真千子がまた泊まりに来た。 市橋くんとのことをバレないように。 そう忠告されていたにもかかわらず。 知らずのうちにつけられていたキスマークで、あっさりとバレてしまったことを二人に話した。 「でもさ、別れたわけじゃないんだよね?」 真千子がひどく心配した顔つきで、確かめるようにして訊く。 「うん……たぶん。距離を置こうって言われただけだし……」