「居酒屋で焼酎を飲んだら、記憶が飛んじゃって……。朝、目が覚めたら、自分のベッドに市橋くんと一緒にいて……」 梓の告白に、視線が自然とベッドの方へと向く。 ここで、市橋と――…… 「記憶がないの……。何かの間違いだって思った。でも、あたしも市橋くんも服着ていなかったし、それに市橋くんが……」 「もう、いい――」 服を着ていなかった、とか。 そんなこと、赤裸々に話すなよ。 嫌になるくらいに、自然と想像してしまう。 「調子に乗って、酒なんか飲むからだろ……」 頭が、働かない――