武人の部屋に運んだ、ダンボール箱三つ分のあたしの私物。 律儀にも宅配便の元払いで、あたしの部屋に送り返されてきたのは、市橋くんとのことがバレた二日後だった。 “おまえ、最低だな” 洗面所で嫌悪感あらわにそう言い放った武人は、そのままベッドの中に潜り込んでしまった。 あたしは――…… 背中を向けている武人に、謝るべきなのか、今はそっとしておくべきなのか、すごく迷った。 でも、たったひとつだけすぐに出た答えがあった。 あたしは今すぐ、この部屋を出て行くべきだ……って。