「市橋だろ? 同窓会の夜、なにがあったんだよ」 「……なにも……っ!」 「同窓会の次の日さ……」 動揺するあたしに、武人は淡々と話し始める。 「同窓会の話をしている時に、“心配だった”って、俺、言っただろ?」 「……うん」 「それに対して、“市橋とそんな関係になるわけがない”って答えたよな?」 「……うん」 「俺は市橋のことなんか何も訊いていないのに。ただ、梓が慣れない酒なんか飲んだりしないか、心配していただけなのに」 あ――…… あたし……、自爆してしまった……?