お泊り初日の夜―― あたしと武人は、ひとつのベッドで横になる。 初めてのことで、あたしの心臓はずっとドキドキしていて鳴り止まない。 「明日は、何時に起きる?」 ベッドの脇にあるフロアーランプの光に照らされた、あたしのすぐ横にある武人の顔。 至近距離でまっすぐに見つめながら、武人はそう訊いてきた。 「……夏休みだし。ゆっくり寝ていたいし……」 「じゃあ目覚ましはセットしなくていいな」 「……うん」 向かい合わせに横たわる、あたしと武人の身体。 武人の腕が、あたしの腰に回る。