恋*クル〜2nd〜



「……ひどいよ……」

「ちょっ、待てよ。そりゃ、合意の上ではなかったことは悪いと思っているけど……っ……」



記憶が飛んでいるあいだに、市橋くんと関係をもってしまったこと。

それは確かに悲しくて、酒に酔ってしまった自分をすごく恨んだ。



――だけど……

本当に、心の底から悲しかったのは、初めての相手が武人ではなくなってしまったこと。


初めてだからこそ、武人はあたしの気持ちを尊重して待ってくれていた。

あたしもあたしで、初めての相手が武人であることを信じていた。



なのに――……



「まぁ、過ちを犯してしまったってことで……。黙ってればバレないって」



……そういう問題じゃない。