カラオケを言いだしたのは私なのに気が引けるけど、雅美と若菜に体調が悪いことを説明して、早々に家に帰ろう。
こんな日は、温かくして寝てしまうに限る。
小さな決断をした私が、尚もゾクゾクと悪寒が走る背中をすくめて、立ち上がろうとしたその時。
とん、とん、
と、ドアがノックされた。
――あれ?
確か、他の個室って空いてたよね?
慌てて一番手前に駆け込んだからうろ覚えではあるけど、三つある個室のうち、真ん中の一つは空いていた気がする。
途中で誰か入った気配も無かったけど。
そう、不思議に思っていると、
とん、とん、
と、同じ間隔で、再びドアがノックされた。



