予約をしたのは、6時から7時までのほんの1時間。
休みに繰り出すカラオケに費やす時間が2時間3時間はざらな私たちにとっては、ほんの短い時間。
それでも、カラオケを初めて20分も経った頃には、私たちはすっかりいつもの元気モードを取り戻していた。
始めがどん底気分だったせいか、みんなやたらと気分がハイテンションになっていたかもしれない。
「それにしてもさー、あの写真、かなりヤバカッタよねー!」
お気に入りを一曲歌い終わった雅美が、きゃらきゃらとおかしそうに笑いながら、私の向かい側に腰を下ろして、ジュースをごくごくと喉をならして飲み干した。
「そ、そうだねー」
うんうんと、相づちをうちつつ、チラリと私に目配せしてくる若菜の気持ちが、私には良く分かった。



