-恐怖夜話-


「そうね……」


押し黙ってしまった私たちと手にした写真に、代わる代わる困ったような視線を投げながら、先生は軽く溜息をつくと静かに口を開いた。


「分かった、この写真は先生が預かる。先生の知り合いにこう言うのに詳しい人がいるから、見て貰ってあげるわ。だから、あなたたちは心配しないでもう帰りなさい」


向けられた眼差しも言葉も、とても真っ直ぐで、先生が真剣に言ってくれているのが分かった。


それに、素人がうだうだ悩むよりも、専門家に見て貰えるならその方が良いかもしれない。


病気だって、診断が下らなければ治療ができないんだから。


チラリと雅美と若菜を伺い見ると、二人も同じ意見なのだろう、コクコク小さく頷いた。


「はい、万事OK、心配なし。遅くならないうちに帰りなさい!」


と、先生は両手をパンパン鳴らして、再び元気な笑顔を浮かべる。


「先生がそう言うなら、そうしよっか……?」


「うん」


「そうだねー」


雅美の呟きに、私と若菜は異口同音に相づちをうつ。