足下から、じわりじわりと冷たいものがせり上がって来て、ゾクリと背筋を通り抜ける。
雅美の言う通り、この写真は、『変だ』。
ノロノロと顔を上げると、同じように顔を上げた若菜と目が合った。
若菜も同じ事に気付いたのか、顔色を無くして、驚いたように目を見開いている。
「……ね? それって、変だよね?」
雅美が、震える声を絞り出す。
「あの時は自由行動で私たちは三人一緒だったし、写真も三人で交換で取り合うか、誰かに撮って貰うかしかしていないよね?」
心細げに同意を求める雅美に、私と若菜は『うん』とゆっくり頷いた。



