-恐怖夜話-



雅美の言う『雅美とリエの間』。


つまり、雅美と私の間の空間に意識を集中させて、点検するように念入りに視線を這わせる。


一秒。


二秒――。


妙に長く感じる静かな時間が過ぎていき、


ふと、ある一点で、私の視線は止まった。


えっ……?


気付いた瞬間、ドキリ鼓動が跳ね上がった。


今まで気付かずにいた、その存在。


なぜ始めから気付かなかったのか、自分でも不思議なくらいなその異様な存在感に、


私は写真を握りしめたまま言葉を無くして凍り付いた。