普段から、雅美は『そう言うところ』がある。


怪談話や、都市伝説を仕入れてきては、私と若菜に話して聞かせて、怖がる様子を見て悦に入るような所があるのだ。


きっと、今回も、そのクチなのだろう。


若菜も私と同じ事を考えたのか、写真に落としていた視線を雅美に向けると、『引っかからないわよ~』と言いながら、おかしそうにクスクス笑いを漏らした。


「ち、違うよ。よく見てよっ。 私たちの後ろ、私とリエの間!」


「えっー?」


雅美の悲鳴のような声に、私たちはもう一度写真に視線を戻した。