冷蔵庫の扉が半開きになっている。 テレビの明かりだけが、微妙な影を刻む薄暗い部屋の中。 暗いフローリングの床に、冷蔵庫の明かりが妙にくっきりと光と影のコントラストを描き出していた。 そしてその上部。 『あのフック』が、カチャリ、カチャリと一人で動いていた。 子供の悪戯防止用だと言う、あのフックが勝手に……? いや、違う――。 黒いフックが動くたび、何か白いものがチラチラと蠢いているのが見える。 私は瞬きも出来ずに、その光景に釘付けになった。