母の手を借り、アパート二階にある自分の部屋に買い込んできた家電類を運び終わったのは、午後七時を回ったころ。
もうすっかり日も暮れて、住宅街から少し離れた造成地に建っているアパートの周りは、人通りもなくシンと静まり返っている。
「じゃあ、お母さん帰るわね。何かあったら、すぐに電話しなさいね」
「うん。分かった。今日は、ありがとうね。気を付けて帰ってよ」
アパートの裏手にある駐車場まで母を見送り、笑顔で別れを告げると、私はやっと一段落付いてほっとした。
多少、母の軍資金協力もあって、予算内で全て収まった。
やっぱり、中古品で揃えたのが大きい。
リサイクル様々だ。



