-恐怖夜話-


何の収穫もないまま病室を後にした私達は、東悟の実家・峰岸神社へと東悟運転の車で向かった。


辺りはもう黄昏から夕闇へと変わりつつある。


青々と茂る田んぼの稲穂は、夕日を受けて朱色に染まっていた。


その中央に走る、広い真っ直ぐな農道を夕日を目がけて走り抜けていく。


ゆっくりと流れていく、夕日を受けて全てが赤く染まる風景を車の窓越しに見詰めながら、私はためらいがちに口を開いた。


「神社って言ったら、東悟のとこだよね?」


「うん……。多分そうだろうな」


何か、考え込むように目を細めて前方を見詰めたまま、東悟がボソリと呟き相づちを打つ。


――神社に何があったのだろう?