陽も傾きかけた夕方。
私と東悟は、『おばさん』こと沙希のお母さんのお見舞いに病院を訪れていた。
遠くに聞こえるヒグラシの忙しない鳴き声が、どこかもの悲しく響いてくる。
町の小さな個人病院は、お盆休みなためか閑散としていて、それが余計に私の気持ちを重くした。
「香織ちゃん……」
私の姿を見るなり、おばさんは、そう言って声を詰まらせた。
簡素な白いパイプベットの上に横たわるその姿は、私の記憶の中のイメージよりも大分やつれていた。
元々太っている人ではないけど、今は痩せすぎている。
シワと白髪の増え憔悴しきったその姿は、見ているのが辛かった。



