『この歌は、呪い歌だよ』 え? 振り返っても、そこには闇が広がるだけで人の姿は何処にも見当たらない。 『これは、呪いの歌なんだ。だから、歌った者には、呪いがかるんだ』 クスクスクス。 楽しげに響く、トーンの高い子供の声には、何処か聞き覚えがある気がした。 誰? あなたは誰なの? ――クスクスクス。 答えは無い。 ただ暗闇に、楽しげな子供達の歌声とその笑い声だけが響いていた。