-恐怖夜話-


「ぐ……」


ナム……アミ


……ダブツ。


心の中で、強く念じる。


ナムアミダブツ。


あんたなんか、負けない。


ナムアミダブツッ!


あんたなんかに負けるもんかっ!!


『パン!』と、


何かが爆ぜるような、鋭い破裂音を聞いたような気がする。


でも、何が起こったのか確認する術もなく、私の意識は吸い込まれるように、暗闇の底へと落ちていった。