-恐怖夜話-



あれ?


お湯、出るのかな?


ゴボッ――。


ゴボッ。


ゴボゴボゴボッ。


ゴボリ。


視線の先。


蛇口から何か『黒いもの』が、はみ出して来るのが見えた。


「なに? 何か詰まって……」


これだけ古い建物だ。


表面はキレイにリフォームされていても、さすがに蛇口の中までは行き届かなかったのかな?


きっと、長年のゴミが蓄積されたのだろう。


詰まったままじゃ、これから困るのは私自身だ。


私は、その黒い何かを引っ張り出そうと、右手を伸ばした。