-恐怖夜話-


「何かあったら、その宗派の念仏を唱えな」


はい!?


念仏って、ナムアミダブツとか言うあれ?


いったい何の話だろうと一生懸命考えを巡らせるが、納得出来る答えに行き着かない。


「じゃあ、明日」


クエスチョンマークが脳内に飛び交う私などお構いなしに、真次くんはそのまま、きびすを返してすたすた歩いて行ってしまった。


「何なのよ、いったい?」


やっぱり、変だあの人。


あまりお近付きになるのは、よそう。


乙女心と何とやらで真次くんへの評価をころころ変えた末、私は、そう心に決めた。