父が救急車で運ばれて三十分後には母から、『酷いぎっくり腰で念のため一週間入院』と電話連絡がきていた。
母は、一度父の着替え一式を取りに来て石崎兄弟にお礼を言うと、『夜には帰れると思うから、留守番頼むわね』と言い残し、又病院に向かったのだ。
「はい。本当に良かったです」
政志さんの気さくな性格のお陰で、初対面の人間と話すのが苦手な私も、いつの間にか打ち解けていた。
この人のように、人当たりの良い気さくなタイプは、男女問わず一緒にいると安心できるので、人見知りな一人っ子の私としては、『こういうお兄ちゃんが欲しいなぁ』などと、思わず妄想してしまったりする。
「あ、そう言えば真次は、美鈴さんと同じ高校に通ってるんだよ」
政志さんの言葉に、私は少し驚いた。
「え? 真次さんも明野高校なんですか!?」



