-恐怖夜話-



救急車は、五分ほどで到着した。


玄関に横付けされた救急車の後部に、慌ただしくタンカに乗せられた父が運び込まれる。


続いて、付きそう為に母が乗り込んだ。


「美鈴! 会社の石崎さんって言う人が、手伝いに来てくれる事になっているから、後のこと頼めるわね?」


幾分落ち着きを取り戻した様子の母にそう言われ、私は小さくコクンと頷く。


初対面の人と二人っきりは気が重い。


でも、今は非常時だ。


一人娘としては、『両親の留守を守らなくては』


そう、思ったのだ。