同じ暗い茶系の市松模様の床板にチェック柄のカーテンは、古くて薄暗い部屋の雰囲気をより陰鬱なものにしている。
「美鈴! 電話見つかったの!?」
母の切迫した声に、はっと我に返り、私はあまり空気を吸い込まないようにしながら、部屋の中をきょろきょろと電話を探して視線を巡らした。
「あ、あった!」
窓際のカーテンに半分隠れるようにして、床に直に置かれている白い電話機を見つけ、小走りに駆けより手を伸ばす。
次の瞬間、『バチッ!』っと大きな音と共にかなり強めの静電気が指先に走り、思わず声を上げて手を引っ込めた。
な、なに今の!?
「美鈴っ!?」
「あ、今電話する!」
母の叫び声に大声で返事をして、おそるおそる電話に右手を伸ばす。
つん。
人差し指の先で、突いてみる。
が、今度は大丈夫。
何事も起こらないことにホッとした私は、急いで119番に電話をかけた。



