-恐怖夜話-

色々想像しちゃって、怖いじゃないのよ、もう。


なんてふくれていたら、


「なあ、恵子」


武士は妙に真面目な目をして声のトーンを落とした。


「何よ？」


教えてくれる気になったのかな？


自分で教えてくれと言った物の、やっぱり知りたいような知りたくないような複雑な気持ちが心の中でせめぎ合い、思わず身構える。


「もうそろそろ、子供でも作るか」


はいっ！？


ボソリと耳元で呟いた武士の声に、思わず頬が上気する。


み、耳元攻撃でそのセリフはフェイントよ、あなた。