-恐怖夜話-


「な……ぜ?」


何が目的なの?


瞬きも出来ずにいる私の目に、すっと、二人が近づいてくるのが見える。


足音がしない。


今まで響いていた、重い登山靴でジャリを踏みしめる音がしなかった。


歩いているのではなく、空を滑るように近づいてくる。


もう、確実だ。


この人たちは、生きた人間じゃない――。