-恐怖夜話-


「え……あ、ううん。勘違いだったみたい。ごめんね」


「なら、いいけど」


折角、こんな遠くまでキャンプに来ているのに、武士に嫌な思いをさせたくない。


それに。


言葉にしてしまったら、良くないことを引き寄せてしまいそうで怖かった。


勘違い。


そうよ。


ただの勘違いに決まってる。


私は、武士のシャツの裾をギュッっと握りしめながら、そう自分に言い聞かせた。