-恐怖夜話-



光と闇。


銀と漆黒のコントラストは、とても美しいけど、少し怖い気がする。


なんて、しみじみ浸っている場合じゃなかったのを思い出す。


まずは出すもの出さなきゃ。


「じゃ、私、トイレに行って来るから。武ちゃんはいいの?」


内心一緒に来てくれることを期待して運転席の武士に声を掛けたけど、当の本人は駐車場に着くなり椅子を倒すと、タバコに火を付けて『くつろぎモード』に突入してしまっていた。


「あ、うん。まだいいや。あ、そうだ。休憩所の前にジュースの自販機があったな。ホット・コーヒーよろしく」


「はいはい。ブラックね」


昼間、会社で仕事を終えてからそのまま長時間運転してきたのだ。


疲れているだろう武士を連れ出すのも悪い気がして、私は、一人でトイレに行くことにした。