-恐怖夜話-


「な、何、この、写……真……」


香が、震える細い声を絞り出した。


両手で自分の体をギュッと掻き抱いて、顔面蒼白になっている。


一方、写真を香に見せたことで、さっきの妙な感情、


ヒステリーめいたイライラが嘘のように消えてしまった私は、香の様子に首を傾げた。


「何って、知らない女の子が写っているだけでしょ? 生徒達は、心霊写真じゃないかと疑ってたみたいだけどね」


私はそう言って軽く肩をすくめた。


「……山吹先生」


今まで見たことが無いほど真剣な香の表情に、ただならぬ物を感じて、私は息を飲んだ。