-恐怖夜話-


その動作は、やはり操り人形のように、どこかぎこちない。


「だって、探さなくちゃ」


クスクスと、語尾が笑う。


そのどこか禍々しい笑いに、心の奥が冷えていく。


「え……? 探すって、何を?」


――だめ。


若菜、聞いちゃ、だめだ。


喉に絡んだ声は音にはならず、荒い呼吸音だけが自分の耳を叩く。


「だって……」


クスリ、と笑う雅美は一見楽しげだ。


「だって?」


クス、クス、クスッ。