「何か飲む?」 「それとも……静奈の好きなぬいぐるみでも取ってやろうか?」 ぎこちない空気が流れたまま……何をする訳でもなく二人一緒にブラブラと過ごして。 時間は刻々と流れていく。 あと少ししたらお別れをして、また普通のクラスメイトに戻って……そんな事を考えていた静奈の少し前を横切る人影。 「あれ……?」 それは、見覚えのある横顔。 制服じゃなくたって分かる。ずっとずっと追いかけてきた大好きな人の姿。 だけど……そこにあるのは見覚えのあり過ぎる姿だけじゃなくて。 「見るなっ!!」