勝手にハニーキス




返事が来るまで数分。



この時間が苦手だ……と静奈は一人思う。



電話だったらこんなに沈黙することは無いのに、メールは待ってる間にたくさんいろんな事を考えてしまうから……怖い。



気を紛らわす為に、明日の宿題を引っ張り出した所で再び携帯が着信を告げる。



そこには……



【俺さ、静奈ちゃんの事好きかも】



「え?」



「嘘……だよね?」



誰もいない部屋に裏返った静奈の声だけが響き渡る。



それは……欲しかった言葉。



ちゃんとセンパイが自分を見てくれているという……待ち望んでいた言葉。