語られた言葉は、千葉にも伝わるが
何か返答するのもおこがましい――正確には、もうこれ以上言うべきことはないと黙する
ただ、思うことがあるとすれば
「世の中、国本刑事みたいな人ばかりだったらいいですね」
つい、本音がでる
義があり、誠意あり、情ありの人物
人間性の手本のような人ばかりなら、世の中良くなるのではないかと千葉は思うが
言われた台詞に、国本は一笑した
「ハッ、私からしてみれば、お前さんみたいな若いのが多い世の中になってほしいねぇ」
その返事に目をぱちくりとさせた千葉を後目にして、国本は台所から去る
一通り済んだ現場検証
後のことは鑑識班に任せると、国本は部屋を出る


