何せ、国本が来た場所は台所だ
被害者が殺害された部屋とは離れた場所に何の用があるのか
付け加えるならば
「冷蔵庫?」
千葉の疑問を更に大きくする物に、国本は手をかけていた
「千葉、朝飯食ったか?」
「は?え、と……まだですが」
「そうかい。なら、運がいい。鼻塞いどけ」
は、の疑問符を浮かべる千葉だったが
数秒後、国本の言ったことを理解した
「――っ!」
開け放たれた冷蔵庫からとっさに下がる
虫酸が走るものを見て、身の毛がよだつ匂いを嗅いだ
「く、国本刑事、これ……!」
「予想してたのと違ったな。“空っぽ”か」
「か、空っぽって!血がついて……っ。し、死体を冷蔵庫に」
「丸々じゃないだろう。入りきらないのは目に見て分かる。
血痕だけじゃなく、『粘膜』まであるとなれば入っていたのは……。惨いな。馬鹿野郎が」


