それでも君が好きだから

「優真っ、帰ろうぜ」

俺は優真を誘って帰ろうとした。

「え?あれ…沙羅チャンは?」

「沙羅は、柚子と帰ったけど…」

「は?お前馬鹿か!!?柚子ってどんな奴か忘れたのかよ!?」

何でそんな怒んだよ…。

「どんな奴って…」

「沙羅チャン…どうなってもいいのかよ」

「何言ってんだよ」

「蓮!!!」

息を切らして走ってくる実紅。

「おう…どうした?」

「今、友達から電話があって…」

「…?」

「沙羅が路地で…襲われてるって!!」

「何だと!!?」

沙羅が襲われてる?

…柚子?

「早く行って!△デパートの裏の路地!」

「あぁ、さんきゅ!!!」

俺は走った。

制服がぐちゃぐちゃになるほど走った。

あいつの事、考えなかった。

あいつがどんなに不安だったか。

今、どんな恐怖を味わっているか…。

元カノというだけの理由で信じてしまった。

もう究極に馬鹿だ俺。

そして…路地に着く。

「…沙羅っ!!?」