天然店員は俺様王子



あたし自身、上辺だけの友達なんて要らなかったし、とにかく孤立することが多かった。


寝坊とサボリ癖もあったせいで、1年の時なんて出席日数ギリギリ。


なんとか2年に進級して、特に変わらないだろうと思っていたあたしは透と奈々に出逢う。


存在だけは知っていた。美人な奈々と、可愛い透のコンビは常に注目の的だったから。


透は問題児としてよく教師に怒られていたし、奈々は透に言うことを聞かせられる唯一の存在として教師から頼りにされていた。


何より透の彼氏が学校一の王子で、カッコイイと騒がれるキョウと翔太までも常に透と奈々の周りにいたから。


この5人組は、ちょっとした有名人だった。



そんな有名人の透が、2年に進級したあたしの前の席だった。


三神 奈々。
向井 透。
村上 瑠雨。


あいうえお順の席じゃ当たり前なんだけど、関わることはないと思ってた。本当に、全く。


だけど透は違った。

すぐにクラスの中心になり、反応が薄いあたしにも毎日話し掛けてきたり、授業中変なことをしてきたりして、なぜか一緒に奈々や教師に怒られたり……。


愛嬌があるって、透みたいな人のことを言うんだろうなって思った。


その内透はあたしが一匹狼だと理解したのか、半ば強引に行動を共にすることが多くなった。