天然店員は俺様王子



「よく作り方知ってたな」

「アンタ本当に失礼なんだけど」


人って見掛けによらねー……。


「ていうか、この前調理実習があったから作り方覚えてただけよ」

「ああ! そういや透が言ってたな。調理実習楽しみで眠れねぇって」


割り箸を持った隼人の言葉に思わず笑ってしまう。


「はっ! 透ってホント単純だな」


調理実習楽しみで眠れねーって、どんだけお気楽なんだ。喜ぶ姿が容易に想像出来る……って。


「なんだよ」


じっと俺を見ている視線に気づいて瑠雨を見れば、ポカンとしていた。


何だそのマネケ顔は。


「アンタ笑えるんだね」

「あぁ!? 笑えるに決まってんだろ! つぅか何だソレ!! 今まで笑ってなかったみたいじゃねぇかよっ」

「アンタの笑い方って、笑ってるとは言い難いじゃん」

「はあ!?」

「アンタ、笑顔が胡散臭い。ニヤニヤするか、馬鹿にするか、変態みたいな笑顔じゃん」

「ぎゃはは!! 確かに!!! ……って嘘! ごめんなさい!!! すんません!!!」


隼人の鼻に割り箸を突っ込もうとするが、全力で俺の手を遠ざけようとする隼人に舌打ちする。